Select Language

Poly Network、ハッキング事件で流出した資金ほぼ全額を取り戻す

Poly Network、ハッキング事件で流出した資金ほぼ全額を取り戻す

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:28
Poly Network、ハッキング事件で流出した資金ほぼ全額を取り戻す

update 2022.04.20 12:28

ホワイトハットの報奨金として50万ドルの支払いを提案

異なるブロックチェーンの相互運用を実現するクロスチェーンプロトコルのPoly Networkがハッキングを受け、約6億ドル相当の仮想通貨が流出した事件で、同社は盗み出された資金のほぼ全てを取り戻すことに成功した。[1]

8月10日にハッキング被害を受けたPoly Networkは、Twitter(ツイッター)を通じて犯人に盗んだ仮想通貨を返却するよう求めていたという。今月12日までに、犯人は一部資金を返却していたが、依然として相当な額の仮想通貨を保有していた。これに対してPoly Networkは、犯人の行為がホワイトハット(ホワイトハッカーのようにハッキング技術を善良な目的に駆使すること)だと認め、罪を不問にするとした上で、全額を返却すれば報奨金として50万ドルを支払うと提案した。[2]

イーサリアム(Ethereum)におけるトランザクションのメッセージを通じて、犯人は報奨金の受け取りを拒否[3]したものの、Poly Networkと共同管理するウォレットに残りの仮想通貨を返却している。真意は明らかではないが、犯人は「お金にはあまり興味がない」と言及しており、システムの脆弱性を示すためにハッキングを行なったと説明しているようだ。

今年に入ってから、xTokenがハッキングで2,500万ドル相当の損失を被るなどDeFi(分散型金融)分野では被害が拡大しているだけに、この事件が同分野でのセキュリティ向上につながることに期待したい。

release date 2021.08.17

ニュースコメント

comment

セキュリティ向上に貢献する仮想通貨コミュニティ


ブロックチェーンは次世代の金融プラットフォームとして広く利用されることが期待されているが、そのシステムには多くの脆弱性が潜んでおり、これまで幾度となくハッカーの攻撃対象となってきた。これに対して主要なプロジェクトは、デバッグプログラムに高額な報奨金を出すなど、コミュニティの力を借りてシステムの脆弱性を塞ぐことを試みている。例えば、世界最大のDeFiプラットフォームであるイーサリアムは、ETH2.0の立ち上げに向け、同ブロックチェーンのテストネットに攻撃を仕掛けてダウンさせたホワイトハッカーに5,000ドルを支払うと呼びかけているようだ。その他、イーサリアムはクライアントソフトの連携テストや、スマートコントラクトのセキュリティ監査などを継続的に行なっており、システムの安全性向上に尽力しているという。DeFi関連サービスの普及でブロックチェーンのセキュリティは重要度を増しているが、仮想通貨を取り巻く環境はどのように変化していくのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2021.08.17

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

FXGT破綻の噂がSNSで再浮上、CEOは「完全なデマ」と否定

海外FX業者のFXGT(エフエックスジーティー)が「経営破綻の危機にある」との噂が一部で広がっています。噂が流れているのは主にX(旧Twitter)で、FXGT公式はこれを否定しています。当サイトではFXGTにこれらの噂について、事実確認を行いました。
update2025.11.04 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル