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Castleton Commodities International、OpenGammaの証拠金分析ツールを導入

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update 2022.04.18 12:23
Castleton Commodities International、OpenGammaの証拠金分析ツールを導入

update 2022.04.18 12:23

取引コストの最小化と最良執行の実現に寄与

コモディティブローカーであるCastleton Commodities International LLC(本社:2200 Atlantic Street, Suite # 800 Stamford, CT 06902-6834[1])【以下、CCIと称す】は、デリバティブ取引における証拠金の最適化を図るべく、フィンテック企業のOpenGamma(本社:5th Floor, One New Change, London, EC4M 9AF[2])が開発した証拠金分析ツールを導入した。[3]

OpenGammaはリスク管理ソリューションの開発に特化しており、当初証拠金や担保、清算手数料、ブローキング及びトレーディングコストといった取引全体のコスト分析サービスを提供している。今回、CCIは同社の証拠金分析ツールを導入することにより、最適な清算機関や清算ブローカーの選定といった取引執行に関する情報をリアルタイムに提供できるようになるという。これにより、CCIの顧客は取引コストの最小化と最良執行の実現につなげられるとのことだ。

CCIはOpenGammaと協業することで、一定の条件下において店頭(OTC)デリバティブの取引参加者に対して当初証拠金の差し入れを求める、非清算店頭デリバティブ取引に係る証拠金規制(Uncleared Margin Rules)【以下、UMRと称す】への対応を図る方針だ。OpenGammaにとっては、同社との契約が最新の事例になる一方で、2020年5月には英国・ロンドンを拠点とする金融情報サービス会社のIHSマークイット(IHS Markit)と提携し、証拠金管理コストの削減を模索している。

両社の提携に際し、CCIのマーチャントオペレーション部門グローバルヘッドを務めるJohn Boardman氏とOpenGammaのCEOを務めるPeter Rippon氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我が社は長年にわたり、利益の最大化につながる最先端テクノロジーの活用を模索しており、証拠金効率を高めるOpenGammaのソリューション導入は、その最新事例と言えるでしょう。

John Boardman, Global Head of Merchant Operations at CCI - OpenGammaより引用

我々はコモディティトレーディング分野のリーディングカンパニーであるCCIと協働し、デリバティブ取引の資本効率向上を図ることを喜ばしく思っております。

Peter Rippon, CEO at OpenGamma - OpenGammaより引用

OpenGammaは、デリバティブ取引におけるプライシングの標準化やリスクモデリングをオープンソースのライブラリ環境で提供するソフトウェア・アズ・ア・サービス(Software as a Service, SaaS)を構築しているところが特色として挙げられる。同社の証拠金分析サービスは、データ統合やソフトウェア開発に伴う費用を投じる必要がない。また、OpenGammaのソリューションを活用することで、投資家はLCHやCME、ユーレックス(Eurex)などの中央清算機関(Central Counterparty, CCP)を通じた店頭デリバティブ及び上場デリバティブ(Exchange Trade Derivatives, ETD)取引において求められる必要証拠金の比較もできるため、多くの市場参加者が同社のソリューション活用に向けて検討を進めている模様だ。尚、OpenGammaのサービスへの需要が高まる中、同社は今日までに、9つの投資ラウンドで約5,100万ドルの資金調達に成功している。

CCIはOpenGammaと提携し、UMRに対応したソリューションを活用することで、更なる顧客満足度の向上が期待できそうだ。

release date 2020.12.17

出典元:

ニュースコメント

フェーズ5の施行が来年に迫るUMR

UMRに関しては、想定元本が500億ユーロ以上及び80億ユーロ以上の中央清算されない店頭デリバティブ取引に係る当初証拠金規制のフェーズ5が、2021年9月に導入される予定だ。仮に連結平均元本総額(AANA)が閾値(しきいち)を超え、UMRの対象となった場合、当初証拠金の差し入れに加え、ドキュメンテーションやカストディなど多岐にわたる義務を課せられることになる。フェーズ5の施行が来年に迫る中、複数の金融サービスプロバイダーが顧客の囲い込みを図るべく、関連ソリューションの強化を図っている。例えば、AcadiaSoftがMargin Reform及びMargin Tonicと提携し、UMR関連の各種サービスの提供を試みている。またSGXがCassini Systemsと提携し、UMRの遵守をサポートする体制構築を進めている。他方で、コモディティトレーディング分野においては、Marex SpectronがXFAを買収したように、グローバルプレーヤーが活発な動きを見せている状況だ。UMRはフェーズを追って規制が厳格化されるため、多くの金融サービスプロバイダーがデリバティブ取引の最適化につながる画期的なソリューションを提供することに今後も期待したい。


Date

作成日

2020.12.17

Update

最終更新

2022.04.18

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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