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バハマ中央銀行、CBDCのサンドダラーを正式に導入

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update 2021.08.31 15:31
バハマ中央銀行、CBDCのサンドダラーを正式に導入

update 2021.08.31 15:31

国内全土に金融サービスを提供することを目指す

バハマ中央銀行(The Central Bank of the Bahamas)が、同国の法定通貨であるバハマドルに裏付けされた中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency)【以下、CBDCと称す】、サンドダラー(Sand Dollar)を正式に導入したことが明らかになった。[1]

バハマ中央銀行によると、サンドダラーは規制された環境下で決済やその他金融サービスに利用可能な仮想通貨であり、バハマ国民に包括的なアクセスを提供することを目的にしているという。また、バハマ中央銀行はサンドダラーが金融サービスを提供するためのコストを削減し、取引効率を高めることに期待しているようだ。特に大小数百の島々から形成されるバハマは、全国的に金融インフラを整備することが難しい状況にあっただけに、サンドダラーが重要なソリューションとなる可能性があると言えるだろう。

2018年にバハマ政府がCBDCの発行を検討しているとの報道があったが、バハマ中央銀行は翌年にサンドダラーのパイロットプログラムを開始し、エグズーマ島とアバコ島で同仮想通貨を試験的に発行した。その後、バハマ中央銀行はサンドダラーの導入に向け、銀行や信用組合などの民間企業が、仮想通貨ウォレットを運用するためのコンプライアンス基準を満たすことを促しており、同仮想通貨の開発フェーズを推進している。今回、バハマ中央銀行はテクノロジーソリューションプロバイダーのNZIAと提携し、サンドダラーの発行を実現した。

既にバハマ中央銀行はスマホで利用可能なウォレットアプリをリリースしており、サンドダラーを利用する環境を整備しているが、バハマ国民はサンドダラーを受け入れるのか、今後も同国での動きを見守っていきたい。

release date 2020.10.23

出典元:

ニュースコメント

カリブ海地域で独自仮想通貨の開発が加速

近年、カリブ海域の小国ではCBDCを含むの開発がトレンドとなっており、地域的な動きも生じているようだ。実際に東カリブ中央銀行(Eastern Caribbean Central Bank, ECCB)は、DXCDCaribeと呼ばれる独自仮想通貨のパイロットプログラムを立ち上げ、DCashなどのCBDCを東カリブ通貨同盟の加盟国に展開することで、経済的連携を試みている。その他、バミューダ政府が独自仮想通貨のパイロットプログラムを開始し、決済プラットフォームであるStablehouseの協力を得てステーブルコインの導入を目指している。カリブ海沿岸のベネズエラでは大統領が国有銀行にペトロ受入を命令するなど、既に国内でCBDCが普及しつつあるが、同地域における独自仮想通貨の開発活動はどこまで拡大するのか、今後もこれら国家の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2020.10.23

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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