Select Language

ペイパル、仮想通貨関連のコンプライアンスソリューションに投資

ペイパル、仮想通貨関連のコンプライアンスソリューションに投資

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
ペイパル、仮想通貨関連のコンプライアンスソリューションに投資

update 2021.08.31 15:29

PayPal Venturesを通じて420万ドル規模の資金調達ラウンドに参加

オンライン決済サービス大手のPaypal Holdings Inc.(本社:2211 North First Street San Jose, California[1])【以下、ペイパルと称す】が、PayPal Venturesを通じて仮想通貨関連のコンプライアンスソリューションを開発するTRM Labsに投資を行ったことが明らかになった。[2]

今回、TRM Labsの投資ラウンドにはPayPal Venturesに加え、海外掲示板Reddit(レディット)の創立者であるAlexis Ohanian氏のInitialized CapitalやBlockchain Capitalなどが参加し、同社は420万ドルの資金調達に成功した。今年初めにY Combinatorから資金提供を受けた分を合わせると、TRM Labsが獲得した資金の合計は590万ドルに達するという。先月、ペイパルはLibra Associationからの脱退を表明したばかりだが、TRM Labsが開発するソリューションの有用性を見込んで出資を決めたようだ。

TRM Labsにとっては、ChainalysisやEllipticなどの政府機関を顧客に抱えるブロックチェーン分析企業が競合となる可能性があるが、同社のソリューションは金融機関の利用に特化している。金融機関の仮想通貨分野におけるコンプライアンスに対する関心は年々高まっており、その流れを受けてTRM Labsはマネーロンダリングや詐欺の疑いがある取引を検出するためのソリューションを開発するに至った。TRM Labsの発表によると、このソリューションはトランザクションや顧客情報、協業状況などをスコア化し、規制に準拠するためのデューデリジェンス業務をサポートできるという。

TRM LabsのCEO兼共同創立者であるEsteban Castaño氏はこのソリューションに関して次のようにコメントしている。

多くの人がこのシステムが魅力的ではないと感じるかもしれませんが、仮想通貨の普及を成功させるためには重要だと言えるでしょう。金融機関が仮想通貨の可能性に気づき、それに付随するリスクに対処できるよう支援したいと思っています。新しい世界は直ぐそこまで来ており、既存の金融システムがその変化を効果的に受け入れる必要があるのです。

Esteban Castaño, CEO and Co-Founder of TRM Labs - CoinDeskより引用

Blockchain CapitalのSpencer Bogart氏は、既存の金融機関が環境の変化に上手く対応できていないことを指摘し、コンプライアンスおよびリスク管理に懸念を抱えていると言及した。サンフランシスコを拠点とするスタートアップ企業であるTRM Labsは、調達した資金を製品開発や雇用、新地域への事業展開に充てることを計画しているようだが、今後も同社の取り組みに注目していきたい。

release date 2019.11.20

出典元:

ニュースコメント

大手取引所を中心にコンプライアンス強化が進む

これまで仮想通貨市場ではマネーロンダリングや詐欺、違法取引などの犯罪との関与が問題視されてきたが、最近では大手取引所を中心にコンプライアンスの強化が進んでいるようだ。今年2月には米国最大の取引所であるコインベースがブロックチェーン分析企業を買収し、同取引所が安全な取引環境の提供および規制当局との関係構築を目的とした動きに出ていることが明らかになった。コインベースは買収したNeutrinoのコンプライアンスソリューションを自社のシステムに統合するだけでなく、世界中の取引所向けに普及させることを目論んでおり、これが現実のものとなれば、仮想通貨市場のコンプライアンスレベルは飛躍的に向上すると言えるだろう。また、その動きを追うようにバイナンスもコンプライアンス強化へ向けた協業を発表しているが、各国政府はこの流れをどのように評価しているのか、今後も仮想通貨市場での展開を見守っていきたい。


Date

作成日

2019.11.20

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

XMのビットコインスプレッドはExnessの2倍広い!それでも「ナシ」ではない理由とは?

Myforex編集部では、2025年1月10日〜4月10日の3ヶ月間にわたり、XMTradingにおけるビットコインのスプレッドを独自調査。その結果、狭い業者と比べて2倍以上の差があることが分かりました。
update2025.09.05 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

初めてのバックテストでも安心!MT5ストラテジーテスターの使い方ガイド

MT5のストラテジーテスターでは、バックテストによりEAのパフォーマンスを確認できます。バックテストの開始手順や注意点を解説します。
update2025.06.17 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.12 19:30

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30
FXONのビットコインスプレッドはどこまで有利か? FXONのビットコインスプレッドはどこまで有利か?

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル
close
キャンペーン
今すぐ申請

次回から表示しない