Select Language

金融庁、仮想通貨関連の金融商品を規制する意向

金融庁、仮想通貨関連の金融商品を規制する意向

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
金融庁、仮想通貨関連の金融商品を規制する意向

update 2021.08.31 15:29

仮想通貨の潜在的リスクの大きさを懸念

今月30日、日本の金融庁(Financial Services Agency)は金融商品取引業社向けに作成されたガイドラインの改定案を公開し、仮想通貨市場の発展をできるだけ阻害しない方法で仮想通貨関連の金融商品を規制する意向であることを明らかにした。[1]

発表によると、金融庁は仮想通貨を対象とした金融商品が将来的に登場することを危惧しており、それを踏まえた上で、このガイドラインの改定案をまとめたという。仮想通貨への投資が投機的な動きを助長する可能性もあるため、金融庁は仮想通貨に関連する投資信託の立ち上げや販売に慎重に対応すべきだとの見解を示した。このガイドラインの改正案では、仮想通貨を含む非特定資産に投資する際、信託会社はそのボラティリティや流動性などの潜在的なリスクを考慮するよう警告が促されている。

2014年のマウントゴックスおよび2018年のコインチェックにおけるハッキング事件以降、金融庁は仮想通貨市場の規制環境整備に取り組んでおり、仮想通貨取引所や仮想通貨関連サービスに対するフレームワークを確立した。2019年上期には改正資金決済法と改正金融商品取引法が可決されると同時に、前年から滞っていた仮想通貨取引業者の承認も新しく3社にライセンスを付与する形で進展を見せている。また、先週、日本ではSTO(セキュリティトークンオファリング)の自主規制団体が立ち上げられており、更なる環境整備が進んでいるようだ。

金融庁はこのガイドラインの草案に関して10月末までパブリックコメントを受け付けると言及し、最終的な調整段階へと入ることを示している。現在、金融庁は2019年秋のFATF審査に向け対策強化に取り組んでいるが、仮想通貨市場の現状をどう見ているのか、今後も当局の動向には注目していきたい。

release date 2019.10.04

出典元:

ニュースコメント

日本STO協会が規制環境の整備を促進

SBI証券をはじめとする日本の大手証券会社6社は、STOの自主規制と政府当局からの認定取得を目指すことを目的に、SBI証券で代表取締役会長を務める北尾吉孝氏をトップとする日本STO協会を立ち上げた。STOはブロックチェーン上でトークン化された有価証券を発行し、一般大衆から資金公募を行う手段として米国を中心に注目を集めているが、法整備が進んでいないことが課題となっているようだ。実際に米SECは違法なICOを実施したKikを提訴しており、どのような基準で仮想通貨が有価証券と判断されるかなど、仮想通貨業界が抱える問題が露呈する形となった。その他にも米SECは2つのICOプロジェクトに罰金を課すなど、仮想通貨を活用した資金調達を厳しく取り締まる姿勢を貫いている。日本STO協会は市場から不正を排除するだけでなく、このような曖昧な状況を改善することが期待されているが、今後も同協会の取り組みを見守っていきたい。


Date

作成日

2019.10.04

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

FXGT破綻の噂がSNSで再浮上、CEOは「完全なデマ」と否定

海外FX業者のFXGT(エフエックスジーティー)が「経営破綻の危機にある」との噂が一部で広がっています。噂が流れているのは主にX(旧Twitter)で、FXGT公式はこれを否定しています。当サイトではFXGTにこれらの噂について、事実確認を行いました。
update2025.11.04 19:30

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル