Select Language

フォートナイト、決済手法にモネロを採用

フォートナイト、決済手法にモネロを採用

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
フォートナイト、決済手法にモネロを採用

update 2021.08.31 15:27

プライバシーを保護する匿名性の高さを評価

米国・ノースカロライナ州を拠点とするゲーム会社Epic Gamesが開発したオンライン・バトルロイヤルゲームFortnite【以下、フォートナイトと称す】は、2017年の販売開始以降、高い人気を誇っているが、この度2019年1月1日に、フォートナイトのオンラインストアにて、仮想通貨モネロ(Monero)を唯一の決済手段とすることを発表した。[1]

フォートナイトは、クオリティの高いユーザーインターフェース(Webサイトのデザインや操作性などを指す)を構築し、世界中のゲーマーから爆発的な人気を誇っているサードパーソン・シューティングゲーム(主人公を第三者視点で操作するアクションゲーム)だ。そのフォートナイトブランドのTシャツやパーカー等を購入することができるオンラインサイトで、モネロを決済通貨として導入する際には、スイスを拠点に仮想通貨決済処理サービスを提供するGloBeeの技術が活用される模様である。なお、GloBeeではその他にも、ドージコイン(Dogecoin)やライトコイン(Litecoin)、イーサリアム(Ethereum)、ビットコイン(Bitcoin)といった数多くの仮想通貨を利用した小売店決済にも対応しているが、フォートナイトでは、モネロを唯一の決済通貨としていることは注目に値しよう。

通常、決済通貨として採用されるのは、リップル(Ripple)を筆頭とした仮想通貨であることから、この度フォートナイトが仮想通貨の市場規模においてトップ10にもランクインされないモネロを決済通貨として採用したことは、一部のユーザーの間でサプライズとして受け止められているようだ。また、モネロの比較的容易にマイニングが可能である特徴が悪用され、クリプトジャッキング(他人のコンピューターで仮想通貨を盗み取る)の標的となりやすい通貨としても認識されていることから、フォートナイトは、顧客のビットコイン資産を持ち逃げするサイバー犯罪の標的にもなっていたようだ。

こうした環境の中でも、フォートナイトがモネロを唯一の決済手段とした理由として、モネロの開発責任者であるRiccardo Spagni氏は、プライバシー保護が重要視される現状において、モネロはビットコインと比較して、利用者のプライバシーを維持しより匿名性の高い仮想通貨である点が、世界中で顧客基盤が順調に拡大し、世界で最も人気の高いオンラインゲームとして評価されたと、コメントしている。

今回フォートナイトがモネロを決済手法に採用したことで、今後、ゲーム業界を筆頭に、数多くの利用者を抱える取引プラットホームにおいても、プライバシー保護を最優先した決済通貨を採用する流れとなることが予想される。

release date 2019.1.4

出典元:

ニュースコメント

モネロを含む匿名通貨の将来性に期待

モネロは日本での知名度はまだまだ低いものの、海外大手仮想通貨レビューサイトでは「プライバシーコイン」として最も人気があり、また匿名での支払いに最適な仮想通貨であると評価されるなど、決済手段としての高い匿名性が世界的に注目を集めている仮想通貨の一つである。モネロのベースになっているバイトコイン(Bytecoin)と同様、高い匿名性を実現するために、クリプトノート(Cryptonot)という技術を採用しており、送金元の追跡や特定が困難な仕組みとなっている。また、コンセンサス・アルゴリズムとしてプルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採用しているが、少数のマイナーによる寡占化を防止するため、年に2回アップデートを行い、過去にはASIC対策の緊急ハードフォークを実施するなど、現在も活発に開発が続けられている。直近では、バレットプルーフ(Bulletproof)と呼ばれる新しいアルゴリズムの採用により、モネロの取引手数料を97%も低減することに成功している。匿名性が高いということで、ダークウェブなど非合法取引での決済手段として言及されることもあるモネロだが、トランザクション処理速度がビットコインの5倍の速さである点も決済通貨として適した資質を持っているといえる。今回世界的な人気ゲームであるフォートナイトのオンラインサイトの決済通貨に採用されたことで、ゲーム業界はもちろん、それ以外のオンライン決済業界でも、匿名性を確保した、安全で迅速な決済手段として更なる発展が期待されるだろう。


Date

作成日

2019.01.04

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

FXGT破綻の噂がSNSで再浮上、CEOは「完全なデマ」と否定

海外FX業者のFXGT(エフエックスジーティー)が「経営破綻の危機にある」との噂が一部で広がっています。噂が流れているのは主にX(旧Twitter)で、FXGT公式はこれを否定しています。当サイトではFXGTにこれらの噂について、事実確認を行いました。
update2025.11.04 19:30

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

香港エキスポでAxiブースが襲撃される、規約違反のトレーダーによる抗議と判明

香港で開催された「iFX EXPO Asia 2025」の会場で、海外FX業者Axiのブースが襲撃される騒動が発生しました。騒動を撮影した動画がSNS上に投稿されたことで、一部の海外FXユーザーの間で注目を集めています。本記事では、今回の襲撃騒動の経緯とAxi側の説明などをご紹介します。
update2025.11.04 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル