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Cowen、Quarton Internationalを買収

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update 2021.08.31 15:27
Cowen、Quarton Internationalを買収

update 2021.08.31 15:27

投資銀行業務、資本市場業務で高付加価値サービスを提供する意向

ニューヨークを拠点とする総合金融サービス会社であるCowen Inc(本社:599 Lexington Avenue 20th Floor New York, NY 10022[1])【以下、Cowenと称す】は、中規模案件をメインターゲットとするグローバル投資銀行であるQuarton International AG(本社:300 Park St. Suite 480 Birmingham, MI 48009[2])【以下、Quartonと称す】とその関連会社を買収する正式契約を締結したことを発表した。

この買収契約は、既にCowenの取締役会とQuartonの株主によって承認されており、2019年1月2日までに詳細を取り決める予定である。契約内容をみると、Cowenは前もって7,500万ドルを支払い、Quartonの株式持ち分の全てを買い取る見込みとのことである。ただし、これは財務面の正味運転資金(売上債権と棚卸資産から買い入れ債務を引いた金額)にも関係してくるため、今後修正が行われる可能性もあるようだ。仮にQuartonが一定の業績目標を達成した場合には、Cowenは条件付き対価として更に4,000万ドル支払うという。加えて、Quartonに現在在籍する社員の買収後の引き留め策として、一時金として支払われるリテンションボーナスに充てる資金も確保することが合意されているようだ。

この買収契約の締結に際し、CowenのCEOであるJeffrey Solomon氏、そして共同声明という形でQuarton北米部門の会長兼CEOであるAdrea Augier氏と、Quartonヨーロッパ部門共同設立パートナーであるAndreas Kinsky氏が、それぞれ以下のようにコメントしている。

我が社とQuartonが協働することで、我が社や我々のチーム、そして中でも我々のお客様にとって大変多くのメリットをもたらすと思われます。欧州と米国の中規模サイズのアドバイザリー業務を提供するQuartonが加わることで、我が社が現在手掛けている買収アドバイザリー業務を補完すると共に、キャピタルマーケット(資本市場)業務を更に強化していくことが可能となります。また、我が社とQuartonが1つになりグローバルベースでクロスボーダーの投資銀行業務を手掛けることで、お客様が継続して良い業績をあげるサポートをするだけでなく、より規模が大きい案件を取扱い、売上の多角化につながるアドバイザリーサービスを提供することで、目標とするROE(Return On Equity、自己資本利益率)を継続的に達成することができるようになると考えます。

Jeffrey Solomon, CEO of Cowen - Cowenより引用

我が社とCowenが協働し、大きな規模と多様な経営資源を基に、キャピタルマーケット業務と投資銀行業務を共に手掛け、フルサービスを提供することで、ヨーロッパと米国の未上場企業やオーナー企業のお客様に、より高付加価値なサービスを提供できると考えております。またCowenが培ってきたアントレプレナー精神が、我が社に浸透する強固な企業カルチャーやユニークな経営手法と上手く調和が取れることは非常に重要なことでしょう。我々は皆、傑出したクオリティを誇るCowenの一員に加われたことを喜ばしく思っております。

Andre Augier, Chairman and CEO of Quarton International North America
Andreas Kinsky, European Co-Founder Partner - Cowenより引用

なおこの買収案件では、Cowenの法律顧問として法律事務所のWillkie Farr & Gallagher LLPが、Quartonの金融アドバイザリーにはM&Aブティック(M&Aアドバイザリーを専門に手掛ける企業)であるFreeman & Co.が、そして法律顧問には法律事務所のDebevoise & Plimptonがそれぞれ就くことになっている。

release date 2018.11.21

出典元:

ニュースコメント

個性的な経営手法と傑出したサービスが融合

Cowenは、シニアバンカーおよびスペシャリストの深い専門知識を生かし、法人顧客に効果的な戦略的アドバイスを提供し、株式および債務調達を行っている。機関投資家やプライベート・クライアントに対し、優秀な投資チームが管理する代替投資商品やソリューションへのアクセスを提供し、顧客に付加価値の高い機能を提供することに重点を置くことで、顧客の投資成果をサポートしている。一方Quartonは、スイスおよびドイツに拠点を置くBlue Corporate Finance(2001年設立)とDetroitを拠点とするQuarton Partners(2010年設立)が2015年に合併したことに伴い設立された。欧州および米国にある10のオフィスにまたがる70名の専門家チームが、世界的な中堅市場でのM&A、リストラ、財務アドバイザリーサービスの規模を拡大させている。Quartonのアドバイザリーサービスは、Cowenの既存の合併アドバイザリープラットフォームと資本市場活動における幅広さと強みを補うものとなることが期待される。今回の買収でこの2つの企業が協働することにより、クライアントが一貫して優れたパフォーマンスを発揮できるようサポートするだけでなく、規模と収益の多様化を図り、より持続可能な形で株主資本利益率(ROE)を達成できる国境を越えた投資銀行となっていくだろう。この買収のメリットが今後どのように業績に繋がっていくのか、注目していきたい。


Date

作成日

2018.11.21

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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